こんにちは。熊谷友見です。
近年、副業が一般化しつつある中で、「占い師」として活動を始めたいと考える公務員の方も増えています。
ですが、公務員には法律で副業が原則禁止されており、知らずに活動すると懲戒処分や信用失墜につながるリスクもあるんですよね。
とはいえ、実際には「趣味の範囲なら大丈夫？」「無料ならOK？」「ブログで占い発信するのはどうなの？」といったグレーゾーンの活動も多く、判断に迷う人が多いのが現状です。
この記事では、公務員としての立場を守りながら、占い師として安全に活動するための知識や注意点を分かりやすく解説します。
目次
公務員の副業はなぜ禁止されているのか？
副業が一般企業では広く認められつつある中、公務員だけはいまだに厳しい制限がありますね。
では、なぜ公務員だけが「原則副業禁止」とされているのでしょうか？
ここでは、公務員の副業規定の背景や目的をわかりやすく解説します。
公務員法による副業の基本ルールとは
公務員の副業規制の根拠となっているのは、「国家公務員法」と「地方公務員法」です。
これらの法律には、以下のような条文があります。
国家公務員法 第103条・第104条
営利企業への従事や報酬を得る副業は禁止。例外的に人事院の許可を受けた場合のみ認められる。
地方公務員法 第38条
報酬を得る副業や営利活動、他の職務に従事することは禁止。自治体による許可が必要なケースもある。
これらの規定は、「公務に専念すべき立場」「公正中立であるべき職責」「国民からの信頼保持」といった公務員の特性を守るために設けられています。
特に、副業によって「本業に支障が出る」「職務上知り得た情報を私的に使う」といった事態を防ぐため、副業は原則として厳しく制限されているのが現状のようですね。
国家公務員と地方公務員の副業規定の違い
副業に関する規定は、国家公務員と地方公務員で共通点はありますが、実際の運用には違いもあります。
| 公務員の種別 | 副業の可否 | 許可を出す機関 | 具体的な運用の違い |
| 国家公務員 | 原則禁止 | 人事院の許可が必要 | 許可は非常に限定的 |
| 地方公務員 | 原則禁止 | 自治体（市町村・都道府県） | 自治体によって判断が異なる |
特に地方公務員は、各自治体が独自の判断で「許可する副業の範囲」を決めているため、「ある市ではOKでも別の市ではNG」といったケースもあります。
近年は、地域貢献・スキルアップの観点から「公益性の高い活動」や「社会貢献活動（ボランティア・講師など）」については許可されるケースも増えていますが、占い活動がこの範囲に含まれるかどうかは、非常に微妙なラインと言えますね。
占い師の副業は本当にアウト？グレーゾーンを解説
副業禁止の原則がある公務員にとって、「占い師として活動すること」がどこまで許されるのか？は非常に悩ましい問題です。
一見、趣味やボランティアのようにも見える占いですが、報酬の有無や活動の方法によっては副業と見なされる可能性が高いため、注意が必要です。
この章では、占い活動が副業禁止規定にどのように関わるのか、グレーゾーンを含めて具体的に解説します。
占いは営利目的？副業禁止の対象になるか
基本的に、占い師として活動し「お金をもらう（報酬を得る）」場合、その行為は「営利活動」と見なされ、副業禁止規定の対象になります。
例えば、以下のようなケースはアウトになる可能性が高いです。
- 有料鑑定（対面・電話・メール・チャットなど）
- 占いイベントへの出展（報酬や謝礼あり）
- 鑑定結果を販売するコンテンツや占いブログの収益化
- 占いアプリやLINE鑑定などで報酬を受け取る活動
一方で、「報酬を得ない活動」や「研究・趣味の範囲内」と判断されれば、副業とみなされないケースもあります。
よくある占い活動とリスクの違い
ここでは、公務員が実際に行いがちな占い活動を例に、リスクレベルを分類してみます。
| 活動内容 | 報酬の有無 | リスク評価 | コメント |
| 無料で友人・知人を占う | なし | 低 | 趣味・交流の範囲であればほぼ問題なし |
| 占いブログで情報発信（収益なし） | なし | 低～中 | 公序良俗違反や誤解を招く表現がなければセーフ |
| 占いの勉強や講座に参加する | なし（支出） | 低 | 完全な自己学習の範囲で問題なし |
| ブログで広告収入を得る（アフィリエイト等） | あり | 中〜高 | 金額・活動頻度・業務性によっては副業扱いに |
| 有料のオンライン占い・個別鑑定 | あり | 高 | 明確に営利活動として副業に該当 |
| 有料イベントに出展 | あり | 高 | 報酬を受ける時点でNGの可能性が高い |
このように、「お金をもらうかどうか」「継続性があるか」「業務としての実態があるか」が、副業かどうかの判断基準になります。
占い師活動がバレないために注意すべきこと
占い師として活動を始めたいけれど、「職場にバレたらどうしよう…」と不安を抱えている公務員の方は多いと思います。
副業が原則禁止されている以上、「いかにバレないようにするか」は非常に重要なポイントですよね。
この章では、実際に副業がバレる原因や注意すべき行動、リスクを回避するための具体的な工夫について、わかりやすく解説します。
身バレしやすいSNS・ブログの特徴
占い師として活動する際、SNSやブログを活用して集客や情報発信を行う人も多いですが、これが「バレる最大の要因」になることもあります。
バレやすい要素
- 本名や職業、勤務地などの個人情報を記載している
- 顔写真をプロフィールに使っている
- 同僚や知人が見ている可能性のあるアカウントで活動している
- SNSで拡散されやすい投稿をしている（タグ・シェアなど）
特に、「知り合いの知り合い」から偶然見つかるケースが非常に多く、思わぬところで情報が広まってしまいます。
対策ポイント
- 占い用のアカウントや屋号を使い、本名・顔は出さない
- プロフィールに職業や公務員とわかる情報を一切書かない
- プライベートアカウントと完全に切り分ける
- オンライン活動の露出は最小限に抑える
名前・写真・肩書の出し方で差が出る！
副業がバレないためには、「活動時の名義の使い方」も極めて重要です。
避けるべき例
- 本名をそのまま使用
- 顔写真をアイコンに使う
- 「公務員占い師」など、身元が特定されやすい肩書
おすすめの工夫
- ペンネーム（占い師名）を使う
- イラストやシンボル画像をプロフィールに設定
- 肩書も「占術研究家」「ヒーリングアドバイザー」など柔らかい表現にする
ちょっとした表現の違いが、バレにくさに大きく関わります。
無料鑑定やセミナーでの注意点
「お金をもらっていないから大丈夫」と思いがちですが、無料でも職務と関連がある場合や、継続性がある場合には注意が必要です。
注意点
- 自治体イベントで占いを披露する
- セミナーで講師として活動する（たとえ無償でも）
- 多くの人を対象に継続的に無料鑑定を行う
これらは、場合によっては「許可が必要」とされることがあります。
対策
- 「あくまで個人の趣味」であることを強調する
- 営利性を感じさせない形式にする
- 不安な場合は事前に人事や担当部署に相談する
バレないように行うには、月に数名限定で無料で鑑定など、広まってしまうような活動は避けるのが無難かと思います。
公務員でも安全に始められる占い副業のやり方
ここまでで、「公務員が占い師としての副業にはリスクがある」という点をご理解いただけたと思います。
とはいえ、「本気で占い師として活動したい」「どうしてもやってみたい」という気持ちがある方も多いはずです。
この章では、リスクを最小限に抑えながら、公務員としての立場を守りつつ占い活動を始める方法について具体的に解説します。
無料鑑定・練習から始める
これは、公務員でなくても、誰しも通る道ではありますが、まずは無料での占い活動からスタートするのが、安全かつおすすめの方法です。
無料活動のメリット
- 副業には該当しない（報酬が発生しないため）
- 実績や経験を積める
- 自分の占術やスタイルを試すことができる
たとえば、以下のような方法で活動を始めることができます。
- SNSで「希望者に無料鑑定します」と募集
- 友人・知人への練習鑑定
- 占いコミュニティやフォーラムでの参加型鑑定
あくまで「報酬なし」で行い、宣伝や営業行為と受け取られないよう配慮しましょう。
屋号・活動名を使って匿名で活動する
占い師として活動する際は、本名を出さず「屋号」や「占い師名」を使用することが重要です。
なぜ屋号が必要？
- 本名がネット上に残ると、職場や知人にバレるリスクが高まる
- 匿名性を確保することで、万一のリスクを最小限にできる
- ブランドや世界観を作りやすくなる
占い師名の例
- 「月の雫 占いルーム」
- 「天音（あまね）先生」
- 「心の羅針盤フォーチュン」
できるだけ本名と関連のない名前にしましょう。
無料ブログやSNSで情報発信を始める
匿名の活動名で、無料ブログやSNSで情報発信を始めるのもおすすめです。
これは、報酬が発生しない範囲であれば副業にはあたりません。
- 無料ブログで占いに関する記事を書く
- SNSで占いに関する豆知識や自分の学びをシェア
- 無料の読み物コンテンツやコラムを投稿
この段階では収益化をせずに活動の基盤を作ることがポイントです。
アフィリエイトや広告収入を得る場合は、その時点で「収益が発生する副業」と見なされるため要注意です。
許可を取る or 許可不要の活動範囲で続ける
どうしても報酬を得る活動をしたい場合、所属機関に相談し、正式に許可を取る方法もあります。
許可が出やすい例（自治体による判断）
- 報酬なしの講演やワークショップ
- 社会貢献的な内容（メンタルケア、地域活動に近い占い）
- 書籍やブログの執筆など（広告なし、趣味的範囲）
また、どうしても許可を得るのが難しい場合は、
- 無料活動のまま続ける
- 報酬を受け取らないスタイルを維持する
- 将来の退職後に本格化する前提で準備だけしておく
といった方針で、安全に活動することが可能ですよ。
占い師を副業にするための勉強法
占い師として副業を始めるには、「どの占術を選ぶか」「どこで学ぶか」「どう実践経験を積むか」が重要なポイントになります。
独学でも始められますが、効率よくスキルを高めるには、自分に合った学び方や、実際に活動している人の経験談を参考にすることが成功の近道です。
この章では、占いの学習方法、無料で使える教材、そして副業占い師として活動する人のリアルな声を紹介します。
自分に合った占術を選ぶ
占いにはさまざまな種類があり、最初に自分に向いていそうな占術を選ぶことが学びの第一歩です。
初心者に人気の占術
| 占術 | 特徴 | おすすめ度 |
| タロット | 絵柄で読み取る。直感型。 | ★★★★☆ |
| 西洋占星術 | 誕生日や星座。理論型。 | ★★★☆☆ |
| 数秘術 | 生年月日から導く。シンプル。 | ★★★★★ |
| 手相 | 実際に手を見る必要あり。 | ★★★☆☆ |
| 四柱推命 | 難易度高め。理論重視。 | ★★☆☆☆ |
まずは「なんとなく惹かれる」「やってみたい」と思えるものから始めるのがおすすめです。
実際に触ってみて、自分の性格や感覚に合うかを確認していきましょう。
無料で学べる占い教材やツール
副業を考えているとはいえ、いきなり高額な講座を受けるのはリスクがあります。
まずは無料で学べる教材やツールを活用して、基礎を固めましょう。
無料で学べる代表例
- YouTubeの占い師チャンネル（タロット・占星術など多数）
- 占い解説ブログ（「数秘術 初心者」などで検索）
- 無料PDF資料やe-bookを配布しているスクールサイト
- LINE公式アカウントで届く占いミニ講座
また、SNSで活動している占い師が、インスタ投稿やX（旧Twitter）で占い解説をしているケースも多く、フォローして学ぶのもおすすめです。
副業占い師として成功するための勉強法・講座の選び方
少し慣れてきたら、体系的に学べる講座やコミュニティへの参加を検討しましょう。
講座選びのポイント
- 通信講座・オンライン完結で学べるか
- 実技練習の機会があるか（添削・模擬鑑定など）
- 教える人が現役の占い師かどうか
- 将来、資格や肩書きとして使えるか
資格がないと活動できないわけではありませんが、「○○講座修了」などの実績は信頼に繋がります。
また、「公務員という立場を考慮した対応が可能か」を相談できる講師・講座だとより安心です。
このように、副業とまではいかなくても、学びや活動の形はさまざまですので、自分のペースに合わせて無理のない範囲で始めることが成功の秘訣ですよ。
まとめ：趣味から始めて、安心・安全な副業へ
占い師の副業は、心の支えになり、人の役に立つやりがいある活動です。
一方で、公務員という立場では通常の副業以上に、規則や社会的信頼への配慮が求められます。
いきなり本格的に活動を始めるのではなく、まずは以下のようなステップを踏むのがおすすめです。
- 趣味として無料で学び・発信する
- SNSやブログで経験を積む（広告なし）
- 自治体の規定を確認・必要なら許可申請
- 有料鑑定や副業化は慎重に段階を踏んで
「自分と相手の両方が幸せになれる活動」を目指し、丁寧に準備することが成功への近道です。
この記事が、公務員として安心して占い活動を始めたい方の指針になれば幸いです。
