こんにちは。熊谷友見です。
易経を学ぶ際には、六十四卦を理解することは避けて通れません。
周易で占いを行うときには、まずこの六十四卦の中から一つを選び、その卦の象意をもとにして質問に応じた解釈を行います。
しかし、この六十四卦を暗記することは、多くの人にとって一筋縄ではいかないんですよね(笑)
私はこの六十四卦を効率よく覚えられる方法を試してきました。
易を使った占いは、六十四卦がわからなければ意味がないからなんですよね。
六十四卦を順番に覚えるだけでなく、その成り立ちや意味を少なからず理解する必要もありますが、そのためには六十四卦を覚えることは一番最初の課題とも言えます。
私の実践してきた暗記テクニックをご紹介しますので、多くの方に易経の学習をより楽しく、そして有意義なものにしていただければと思います。
目次
易経は六十四卦から成り立っている
易経は六十四卦で構成されています。
この六十四卦は、もともと太極が陰と陽の二つに分かれ両儀となり、四象、さらに八卦が生まれ、その八卦同士を組み合わせることで完成します。
周易という占術では、この六十四卦の象意を解釈しますが、全ての意味を丸暗記する必要はありません。
しかし、六十四卦の名称とその順番は決まっているため、ここを覚えることが求められます。
易経の学習は、一見すると難易度が高く、難しいと感じるかもしれません。
専門用語も多く、普段の日常会話で使用することがないため、理解するのは大変だと思います。
ですが、易経の勉強を効率的に進めるためには、まず六十四卦の一覧を暗記し、順番や名称を覚えるのがやっぱり最短と言わざるを得ませんね。
八卦や六十四卦の覚え方には様々な工夫が存在し、自分に合った方法を見つけることが大切です。
易経は上経と下経に分かれているが、最初は順番に覚えることが先決
易経の六十四卦の中でも、上経(じょうきょう)と下経(げきょう)に分かれます。
上経は1~30まで、下経は31~64までとなっています。
私が習い始めた時に思ったことですが、おそらく何人かは「半分ずつの32ずつにすればわかりやすいのに…」と思った人は少なくないのではと感じています(笑)
意味があって分かれているので仕方がありませんが、初心者あるあるではないかと思います。
易経を覚える時は、上経・下経は一旦置いておいて、最初からの順番と最後の易卦までを覚えるのに集中すれば良いです。
六十四卦の前に易卦を覚えるおすすめの暗記法
私が実際に試して覚えやすかったおすすめの暗記法をご紹介しますね。
サイコロをひたすら振って易卦の名前を確認する
私が一番最初に実践した暗記法は、「サイコロをひたすら振って易卦の名前を確認する」でした。
周易を勉強する時に、私は筮竹ではなくサイコロを準備するように言われてから学んだんですね。
勉強するのは良いのですが、易卦を覚えなければいけません。ですが、漢字ばかりで、普段から口にしない単語ばかり。
どうしようかと思った時、出先でお茶をしながら、何気なくサイコロを振って易卦を出し、その名称だけを調べるというのを行いました。
分厚い本を持ち歩くには大変でしたが、六十四卦が書かれている表くらいであれば、それほどかさばるものではなかったので、持ち歩いていたんですね。
今ならスマホで写真を撮っておき、スマホを見ながらであれば、荷物はサイコロ以外は必要ありません。
サイコロを振り、出た易卦で表を見て覚えるというのをひたすら行っていました。
易卦を覚えるだけに集中していたら、比較的早く易卦の名称を覚えることができたんです。
サイコロであれば、普段から持ち歩きやすいですし、ちょっとした合間でできることなので、易卦をまずは覚えるという段階であればぜひ試してみてくださいね。
易経六十四卦を順番に覚える覚え方
さて、易卦の名称を覚えたのは良いのですが、順番がわかりません。
本などは順番に書いてあるのですが、サイコロを振っただけでは易卦はわかっても何番目の易卦なのかは不明です。
簡単に覚える暗記法をまとめましたので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
1の乾為天と2の坤為地は、陰陽の陽のみと陰のみで特に難しくありませんから割愛します。
上経1~30
1.乾為天(けんいてん)
2.坤為地(こんいち)
3.産婦の苦しみ・水雷屯(すいらいちゅん)
4.世の中朦朧・山水朦(さんすいもう)
5.5秒数えて待つ・水天需(すいてんじゅ)
6.六法全書・天水訟(てんすいしょう)
7.7人の戦士・地水師(ちすいし)
8.八方美人・水地比(すいちひ)
9.苦労の準備・風天小畜(ふうてんしょうちく)
10.重々承知・天沢履(てんたくり)
11.いいよいいよ・地天泰(ちてんたい)
12.十二指腸潰瘍・天地否(てんちひ)
13.遺産で集まる・天火同人(てんかどうじん)
14.意思が通じる・火天大有(かてんだいゆう)
15.以後もよろしく・地山謙(ちざんけん)
16.色々楽しい・雷地予(らいちよ)
17.稲取温泉・沢雷随(たくらいずい)
18.嫌な虫・山風蠱(さんぷうこ)
19.行くぞ出発進行・地沢臨(ちたくりん)
20.二十歳で旅行・風地観(ふうちかん)
21.兄さん虫歯・火雷噬嗑(からいぜいごう)
22.夫婦仲良く・山火賁(さんかひ)
23.不眠で心身の剥がされ・山地剥(さんちはく)
24.西へ向かう・地雷復(ちらいふく)
25.双子は純粋・天雷无妄(てんらいむもう)
26.任務でやしなう・山天大畜(さんてんだいちく)
27.フナを食べて・山雷頤(さんらいい)
28.双葉で家危険・沢風大過(たくふうたいか)
29.肉が憎い・坎為水(かんいすい)
30.30回で火が燃える・離為火(りいか)
下経31~64
31.見合いで行動・沢山咸(たくざんかん)
32.3人理想の親子・雷風恒(らいふうこう)
33.ササっと逃げる・天山遯(てんざんとん)
34.見本のように暴走・雷天大壮(らいてんたいそう)
35.35歳で期待・火地晋(かちしん)
36.山麓で地獄・地火明夷(ちかめいい)
37.みんな家庭円満・風火家人(ふうかかじん)
38.サバで姉妹ゲンカ・火沢睽(かたくけい)
39.サクサク歩いてフラフラ・水山蹇(すいざんけん)
40.指令で行動・雷水解(らいすいかい)
41.予知して損して得取る・山沢損(さんたくそん)
42.シニアで還元・風雷益(ふうらいえき)
43.資産で決着・沢天夬(たくてんかい)
44.夜夜に出会う悪女・天風姤(てんぷうこう)
45.私語で大盛り上がり・沢地萃(たくちすい)
46.白丸でちりも積もれば・地風升(ちふうしょう)
47.至難で八方ふさがり・沢水困(たくすいこん)
48.深夜の井戸端会議・水風井(すいふうせい)
49.欲で自分革命・沢火革(たくかかく)
50.号令で時間をかける・火風鼎(かふうてい)
51.強引でビックリ・震為雷(しんいらい)
52.五人の欲望・艮為山(ごんいざん)
53.誤算で結婚・風山漸(ふうざんぜん)
54.誤信で失敗・雷沢帰妹(らいたくきまい)
55.午後の豊かな太陽・雷火豊(らいかほう)
56.コンロを持って旅行・火山旅(かざんりょ)
57.粉物の信念・巽為風(そんいふう)
58.コンパで楽しむ・兌為沢(だいたく)
59.コックと終結・風水渙(ふうすいかん)
60.六十歳還暦・水沢節(すいたくせつ)
61.ロイホで誠意・風沢中孚(ふうたくちゅうふ)
62.浪人の力がない・雷山小過(らいざんしょうか)
63.武蔵小杉で完成・水火既済(すいかきさい)
64.ロシアの未完成・火水未済(かすいびさい)
周易での最初の壁である六十四卦を覚えたら、後は応用が中心
周易を学ぶ際、最初に遭遇する難関は六十四卦の理解と記憶かもしれません。
私もこの壁にぶつかりましたし、多くの人がこの難しさから挫折してしまうのも無理はありません。
年齢を重ねると、学生時代のようにスムーズに記憶するのは難しく感じるものですしね。
たとえば、易経の六十四卦一覧を何度も眺めて順番やその意味を繰り返し頭に入れる方法や、八卦を覚えるコツを取り入れることで効率的に学べるかもしれません。
この高い壁を乗り越えた後は、学んだ卦を応用し、さまざまな解釈を楽しむ段階へと進むことができるのではないでしょうか。
そして、この段階に達することで、周易の魅力を実感できるはずです。
易経を通じて、六十四卦一つひとつの解説を深め、自分自身の人生にも役立つ知恵として取り入れてくださいね。
最後に
周易の必須項目である、六十四卦の暗記法をご紹介しました。
易経の基礎を学ぶ際に欠かせないのが、この六十四卦の理解です。
易占いにおいて六十四卦は基本中の基本ですし、初心者の方にはぜひこのチャレンジに頑張っていただきたいですね。
易経の六十四卦はその解釈を含めて奥深いものですが、これを知っていると易に関する話題での交流も深まりますよ。
さあ、あなたも六十四卦を暗記して、易占いを楽しむ仲間の一員になってみませんか?