こんにちは。熊谷友見です。

安倍晴明が使用していたとされる六壬神課という占い。

十二天将という専門用語が出てきて、それぞれの関係性を元に吉凶を占います。

ですが、十二天将以外にも十二月将(じゅうにげっしょう)というのもあるんですよ。

六壬神課の占い方によっては、使用するのが十二月将

普段私たちは、「十二月将」という言葉を耳にする機会はあまりないかもしれませんね。

特に、六壬神課という占術の中でも、「十二月将」を使わない方法も存在するため、六壬神課の占いを知っていても、知らない人がいても不思議ではありません。

ここでは、この「十二月将」について少し詳しく解説します。

六壬神課は中国の伝統的な占術で、「十二天将」など複数の要素が重要な役割を果たします。

その中の「十二月将」は、暦に基づいて月ごとに異なる影響を持つ存在です。

現代では、陰陽師などで映画化されたりしていますので、式神などは再び人気を集めていますが、実は六壬神課の持つ用語や占術も少し違った角度から注目されているように感じます。

この「十二月将」は、一見理解が難しい概念かもしれませんが、十二天将と近い意味合いを表しているものもあり、一度その意味合いを知ると、興味深い視点を教えてくれることもありますよ。

十二月将というのは黄道が関係している

十二月将というのは、春分点を起点として、黄道を二十四等分し、太陽がそれらの分点を乗り超えていく瞬間のことを指します。

時々、カレンダーでも見かけるかと思いますが、二十四節気(にじゅうしせっき)を聞いたことはないでしょうか?

よく聞く言葉で言えば、立春から始まり、夏至や冬至などは天気予報などで聞いたことがあると思います。

二十四節気から定めたものであり、太陽の過宮のことを指します。

十二月将(じゅうにげっしょう)とは、太陽が黄道上のどの位置にあるかの指標で、西洋占星術のサインと1対1の対応がある。六壬神課で使用する十二天将は、十二月将をベースに作成されたと考えられる。

十二月将

実は、西洋占星術との繋がりや、六壬神課の占いで必ず使用される十二天将は、この十二月将から作成されていたんですね。

私たちが、普段の生活に身近な太陽や二十四節気が元になっていると思うと、西洋占星術や六壬神課がしっかりとした伝統と知識に基づいていることがわかります。

この十二月将にも、それぞれ名称や干支などもありますので、ご紹介したいと思います。

1.徴明(ちょうめい)

十干・十二支は癸亥。

五行は水。凶将。

訴訟・停滞・一途など、河や雨を司る月将になります。

2.河魁(かかい)

十干・十二支は戊戌。

五行は土。凶将。

情報・陰性・流行など、北斗七星の第一星である貧狼星(とんろうせい)を司る月将になります。

3.従魁(じゅうかい)

十干・十二支は辛酉。

五行は金。凶将。

移動・動揺・積極など、北斗七星の第二星である巨門星(こもんせい)を司る月将になります。

4.傳送(てんそう)

十干・十二支は庚申。

五行は金。吉将。

商売・旅行・仲介など、陰を伝え陽を送る道祖神(どうそしん)を司る月将になります。

5.小吉(しょうきち)

十干・十二支は己未。

五行は土。吉将。

飲食・住居・技術など、すべてのものが小成する意を表す月将になります。

6.勝先(しょうせん)

十干・十二支は丙午。

五行は火。吉将。

知識・努力・報酬など、停滞を嫌い、活発さや派手な動きを好む月将になります。

7.太一(たいいつ)

十干・十二支は丁巳。

五行は火。凶将。

静止・嫉妬・協力など、太一は太乙と通じ、天帝の別名を司る月将になります。

8.天罡(てんごう)

十干・十二支は戊辰。

五行は土。凶将。

傷病・悲嘆・喪失など、北斗七星の第七星である破軍星(はぐんせい)を司る月将になります。

9.大衝(たいしょう)

十干・十二支は乙卯。

五行は木。凶将。

製作・運搬・居住など、重要なところ、大きな道などの意で、社樹(しゃじゅ)を司る月将になります。

10.功曹(こうそう)

十干・十二支は甲寅。

五行は木。吉将。

出世・獲得・繁栄など、道教の身心(しんじん)として知られていますが、天帝に上奏する式神を表す月将になります。

11.大吉(だいきち)

十干・十二支は己丑。

五行は土。吉将。

財産・土地・安定など、家や土地、家畜などを表す山神を司る月将になります。

12.神后(しんこう)

十干・十二支は壬子。

五行は水。吉将。

秘密・困難・子孫など、多くの神々に報いるという意を含む月将になります。

十二月将は、六壬神課にとって重要な役割を担っている

六壬神課という占いは、十二天将の式神はそのまま使用していますが、十二月将の式神をそのまま使用せずに占いをする場合もあります。

この十二月将は太陽星であって、動静の機、禍福の始め、福徳の神とも言われています。

「月将は天道を禀(う)けて右に転ずる」という言葉が示すように、十二月将と太陽との深い繋がりがわかりますよね。

地球の公転や自転などの関わりを考えると、昔の人たちが研究を通じて築いた知識が、現代の私たちの生活に自然と占いの要素が含まれているんだなというのを実感します。

十二月将は主に月を象徴し、重要な役割を担っています。

四柱推命でも、生年月日の月は元命(げんめい)と言って重要なポイントを示しますから、月は人にとって良くも悪くも影響が大きいと見ることが多いんですね。

六壬神課も四柱推命も同じ東洋占術ですから、それぞれの占術が持つ個性や共通点を知ることで、より身近に感じることができますね。

最後に

十二月将について解説しましたが、十二月将は六壬神課の占いで十二天将と同じように、必ずしも使うわけではありません。

ですが、まったく無視できない存在であることも確かなので、この十二月将を知っているだけでもすごいことじゃないかと思っています。

六壬神課は、最も古い中国5000年の歴史を持つと言われています。

日常生活に起きる問題を予知する占いとして、同じ卜占であるタロット占いとは異なるアプローチですから、六壬神課が使える占い師が増えてほしいなと思っています。

少しでも興味がある方は、ぜひ六壬神課について書かれた書籍に触れてみてください。

占いに新しい視点を求める方にとって、きっと興味深い内容が詰まっているはずですよ。

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